中等度歯周病の治療

診査・診断方法

歯周病の治療(中等度)の場合

歯ぐきの腫れ、赤みがみられる

歯から歯ぐきのはがれ具合が3~4 ㎜の状態

歯の周りに歯石が沈着

 

治療法

フラップ手術

きちんとしたプラークコントロールやスケーリング・ルートプレーニングを行っても症状が改善しない部分に、歯肉を剥離して歯根面の汚れや歯石などを除去する、歯周外科治療の一種です。
歯周外科治療には様々な方法がありますが、歯医者さんの間で「フラップ手術」と呼ばれている最も一般的なものです。
麻酔をして歯肉をメスで切り、ペロッと剥がして歯の根っこや歯を支えている骨をむき出しにします。
スケーラーで奥深くの歯石や感染歯質を徹底的に除去したり、骨が溶かされてデコボコになってしまったところをきれいに平らにしたりした後、糸で歯肉を元通りに縫います。
手術時間はケースによって様々ですが、通常、1時間くらいはかかります。麻酔をするので手術中に痛みはありませんが、術後に傷口が痛むことはあります。また、多くの場合、術後感染を予防するために抗生物質、術後の痛み対策として痛み止めが数日分処方されます。

歯周組織再生誘導法(GTR法)

歯周組織再生誘導法(guided tissue regeneration:GTR)とは、歯周病やそのほかの原因で失われた歯周組織を再生する治療法で、1990年の中ごろから臨床に応用されています。原理は、失われた歯根膜や歯槽骨細胞を誘導するために、特殊な膜(非吸収性膜、吸収性膜)を歯肉と歯の間に埋め込み、スペースを確保した部位に歯根膜や歯槽骨を誘導し、歯と歯肉の再生をまざす方法です。

エムドゲイン

最近、膜(メンブレン)を歯と歯肉の間に埋め込む代わりに、エナメルマトリックスタンパク質(enamel matrix derivative:EMD)を主成分とする薬剤(エムドゲイン)をセメント質に塗布して、歯周組織の再生を誘導する方法が開発されています。エナメルマトリックスタンパク質は、歯が萌出する際に重要な役割を持つたんぱく質です。この薬剤をセメント質に塗布することにより、歯肉のまわりに歯が萌出してくるときと同じ現象を再現し、歯周組織の再生誘導を行う薬剤です。これらは歯科領域のなかで再生医療(細胞・細胞足場・増殖因子)として臨床に応用されています。

局所薬物送達療法(LDDS)

局所薬物送達療法(local drug delivery system:LDDS)は、全身的な病気やなんらかの原因で外科的に歯肉を切除したり、剥離できない場合は、可及的にスケーラーで歯根面の歯石や汚れを除去した後、先端の細いシリンジで抗菌薬(ペリオクリン、テトラサイクル)を歯周ポケット内へ送り込みます。LDDSは歯周病源菌を直接投与ししますので、経口による全身投与より、はるかの投与量も少なく効果的です。しかもこの薬物療法は長時間の薬効が期待できます。

 

治療の流れ

通常の歯磨き指導、スケーリング(表面の歯石の除去)に加えて、SRP(麻酔をして、歯ぐきの下にかくれている歯石を除去)をしていきます。

 

治療に際しての注意点

治療後に、歯がしみる感じや、歯と歯の間に物がつまりやすい等の症状が出ることがあります。

 

治療期間

全体を6ブロックに分けて進めていきます。

 

痛みの有無

麻酔をするため、治療中の痛みはございません。

 

実際の治療例

主訴:ブッラシング時の奥歯の歯ぐきからの出血
治療:TBI、SC、SRP(歯石の除去)

初診時 治療後